8.得体の知れない・・・

ぷかぷか・・・


「あ〜。気持ちいい〜。最高〜〜。ごはんは作ってもらえるし、季節を問わず
何時間入ってても、何故か風邪引かないプールはあるし、それに、薫さん! 
怒った顔も良かったな〜



その頃薫さんは、平常心を取り戻す為に・・・


(・・・平常心だ。平常心。流されてはダメだ)

幼少の頃からやっているピアノで自分を取り戻そうとする薫。

(そうだ、この曲は確か俺が全国ピアノコンクールで優勝した曲だ…)


そんな曲も・・・・


「あ〜 なんか薫さんからの愛の調べが…
 薫さん、『得体の知れない病気になってしまえ!』って…ププ。かわいいな〜
 今もちょっとイライラしながらも俺の事考えちゃってるかも〜
 あ〜そう考えたら顔見たくなってきちゃったなー…もう少ししたらあがろ〜っと」






「・・・・・・あれ。」

陸に上がってるのに・・・。まだチャプチャプ言ってますけど・・・朋聡さん・・・。


「陸でも・・・お、泳げる・・・?」

ていうか歩けないよね?
泳ぐことでしか移動できなくなってしまった朋聡さん・・・。

『得体の知れない病気になってしまえ!!・・・しまえ・・・しまえ・・・!!!』

「・・・って、マジ?」

・・・つづく