4.秘密
前回、親友の直帆と2世帯で暮らすつもりが、なんだか自分達とは
育ってきた環境がいかにも違いそうな2人が急に同居すると言い出し、
薫は唖然とした。
そのつづき・・・
「早瀬さんと言ったか。だいたいなんで急にそんな話になるんだ」
「もぎゅもぎゅ・・・これ、おいひいね、直帆さん」
「そう? ありがとう」
平和な二人。
「あ、えーと。モロモロの事情があって・・・。その…。えっと、振り込め詐欺とか、
フィ、フィッシング詐欺とか、そ、そう! 個人情報の事とか!
まーいろいろそういう問題であんま詳しくは言えないんだけどさ」
(え〜個人情報が〜? そんな事あったっけ〜? こわ〜い・・・)
個人情報と聞くだけで危機感を抱くバカ可愛い直帆さん。
「簡単に言えば、俺は直帆のお店手伝う事になったから、住み込みで雇ってもらったし、
トモは職を失って家がなくて困ってるんだよ」
「しかも出勤初日でだよ〜?ねー薫、かわいそうでしょ?
これって、初日に火事起こしちゃうよりショックだと思うの、俺」
ええ、ほんと、初日から朋聡さん失業しちゃったんですよ。
「・・・初日から火事よりショック・・・」
しばし考える薫。そう、みんなに内緒だけど薫さん”まっきょん”なっちゃったもんねー
「薫〜。ここのお家広いんだし、少しの間だけでもいいから。ね」
「…まぁ、直帆がそういうならまぁ、少しならいいが・・・」
初日から●●つながりでちょっと同情した薫であった。
まぁ、この事があとあと後悔につながらなければいいけどねー・・・・
つづく