3.おともだち
薫さんが精神科医に金を握らせている合間に、直帆さんのお友達が遊びに来ていました。
「直帆んち、すっげーいいね!俺気に入っちゃった」
そういっているのは手前の早瀬ヒロ。
「そう?ありがとう。でも俺、うげーってなっちゃった家具とかあったよ〜?」
「あ〜、結構オシャレな家具でもさー。安物だと体が勝手にうげーってなっちゃうことあるよねー」
「ねぇねぇ。ヒロ。そんな事より早く噂の御曹司、薫さんにあわせてよヒロ」
初対面の人のうちにも関わらず、至ってマイペースに催促する朋聡さん。
「なぁに、ヒロ。薫をどうするつもり?」
「ん? あっ、えーと直帆。すっげーいいにおいしてきたんじゃない?!」
「えっ。ああそう、もう食事つくってあるんだ〜みんなで食べようと思って沢山つくったんだよ〜」
・・・見事にごまかされてますけど…直帆さん。まぁ、そこがかわいいんだ。うん。
「あ、ほんとだ、いいにおい〜」
「ああ、じゃぁ、そろそろ薫も呼んで食事にしようか」
「是非是非!!!」
盛り上がる朋聡。
・
・
・
・
もぐもぐもぐもぐ・・・・・
「…なぁ、直帆。気づけば一緒に食事していたが、
そろそろ、こちらがどなたなのか紹介してくれないか」
「えっ。あぁ、そうだよね、えーと。えーと」
どうやら言いづらい事があるようですね。直帆さん。
ちなみに朋聡さんは、薫さんがモロ好みだったようです。
「ま、あれだよ、よろしくね一ノ瀬さん。俺、早瀬ヒロ!」
「あのねー・・・。この早瀬くん、お友達なんだけど…」
「・・・・・・」
俺以外にお友達なんていたのかと、ショックを受ける薫さん。
「一緒に住む事になった、からー・・・・」
「・・・・・・・・ハァ!?!」
「おいおい直帆、なにをつまらない冗談を言ってる?」
「それが冗談じゃないし、俺も住んじゃうんだよねーヒロ」
「ねー」
果たしてボンボン薫の運命はいかに!?次号へつづく。
(・・・あれ、こういう趣旨だっけ・・・)