31.不安


いつもの朝・・・


「シルビア、ほらほら」

毎朝の日課、シルビアと遊ぶ薫さん。

「薫さん、おはようございますー」

「ん? あぁ、おはよう。 ほら、シルビアこっちだ」
(にゃおぉ〜)

(・・・・・・・)


「はは、綺麗にジャンプするじゃないか、シルビア」
「ねー薫さーん・・・」
「なんだ? あ、こらシルビア…もう、困った奴だな・・はは」
(・・・・・・)
「ほら、これやるから許してくれシルビア…、ほら、慌てるなよ? もう」


「…で、何だ? 朋聡」
「・・・・」
「―何だ? お前?」
「別にー・・・なんでもないです」
「…?」

あーあ、最近シルビアに薫さんを取られちゃってるから・・・
朋聡さんすねちゃったようです。




もぐもぐ・・・・

「トモとうまくやってんのかな? 一ノ瀬さん」
「うーん、どうだろうね? あ、ヒロ、こぼしてる」


「あ、ごめんごめん。んでさ、今日さ、カレー食いたいんだけど」

「またカレー? うーん。じゃぁ、こないだはチキンカレーだったから、
今日はエビカレーにでもしようかな〜」


「うんうん! それ食いたい! エビエビ! 超うまそう!」

「あ、でも」


「もしかして冷蔵庫のなかあんまりなかったかも・・・あ、不安になってきた・・・」

「・・・・; 直帆ってさー。冷蔵庫の残量めちゃくちゃ気にするよね? そんな不安がること無くない?」

「えー、おなか減ってきたときに冷蔵庫空だったらどうするの? 不安だよ・・・」

「んじゃさ! 俺も丁度さ、長袖欲しいし買い物でも行こうよ。ね」


「買い物…うん! そうだね、それがいいよ! ドライブも兼ねてね! 楽しみ!」

「うん!」

と、直帆さんの不安解消に一役買ってほっとするヒロでありました。
直帆さんが単純でよかったね、ヒロ・・・。
つづく