13.ヘイゼル


驚きました・・・・。
近所の子だと思ったいたずらっ子は、今日からこの家に住むことになった
カロンさんの弟さんだというではないですか。


やんちゃなお顔のサイレス君は、ちょうど僕の弟くらいの年齢ですが
僕の弟とはかけ離れていて、なんだか新鮮な感じがしました。
好奇心旺盛で活発な年齢といった感じでしょうか。
僕の話は全て否定してきて、マトモに話になりません。

「おまえ、それは無いだろ。な、そうだよな? 姉貴」

…困りました。いえ、彼自体はまだ子どもですしいいのですが
問題はカロンさんです。
きっと、弟さんが居ればカロンさんもお兄さんとしての顔もありますから、
前に増して素直に僕と仲良くなってくれないでしょう。




どうしたものか・・・・



そんな日の夜。つづけざまに訪問者が・・・

「さぁ、ここがお兄様の住んでいるところだよ」

「え、お兄様はお化け屋敷にすんでるの?」

「はは、お化け屋敷じゃないさ。ちゃんとしたおうちだよ」

「へえぇ・・・」

「…? なんでしょう…外から声が?」
ガチャ



「お兄様!!!!」
「・・・・・・・・・・・・」

「神よ、本当ですか・・・」

つづく